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2015.07.28

遺影

 お葬式に写真がいるんだよなぁって、いよいよ危ないって言われたときに漠然と思った。わたしたちは写真を撮るのが嫌いなので、旅行に行ったって写真を撮ることはなかった。唯一、他の人を撮った御礼にわたしたちを撮ってもらったものがあるだけ。でもあれは20年ほど前で、前すぎるて若すぎる。

 ということで、葬式に写真はないのはおかしいだろうかと漠然と思っていた。ところがふと、そういえば甥っ子と一緒に撮った写真がいっっぱいあるではないかと思い出し、いよいよ危ないってなったときに義妹にメールでダンナの写真を探してほしいとお願いした。息を引き取る少し前だったか、後だったかよく覚えてないんだけど、義妹が3枚写真をメールしてくれた。その中に、まだ赤ん坊だった甥っ子のベビーカーを押してまっすぐ正面を見ている写真があった。ダンナにしては満面の笑みを浮かべてる上に、お気に入りで一番似合ってるピンクのシャツを着ているもの。

 これ以上の写真はないと、これを遺影にしてもらうことにした。

 わたしからメールを受けたとき、義妹はこの写真をすぐに思い出したという。それで何百枚もあるデータの中からこの写真を探し出してくれた。

 確かにこの写真、奇跡の一枚。甥っ子が生まれる少し前から鬱病になって、こんな笑顔をするってことはめったになかったからだ。いろいろ試してみたけど、結局わたしたちは子供に恵まれなかったので、ダンナは甥っ子が生まれたことを心から喜んでいたし、目に入れても痛くないくらいかわいがっていた。

 義妹が仕事に行く日、週に一度だけだけどベビーシッターをしに行き、この頃はたぶんアルコールもやめてたんだじゃないかな。夫はそのおかげか復職するまでに回復した。ま、その後また調子を崩して再び休職することになるんだけど。

 お葬式に飾る用のとは別に、小さい写真を別に用意してもらった。大きい方は大きな骨箱と一緒に夫の実家に持っていき、大好きだったおじいちゃんおばあちゃんと一緒に並べてもらうつもりだ。

 小さい方は小さなお骨と一緒にうちに並べるつもりにしている。

 

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