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2015.07.18

死化粧

 ダンナの直接の死因は誤嚥性肺炎。一番気をつけなければならない病気だった。これは前の入院の時から主治医から言われていたもの。浸透圧性脳症の関係で物が飲み込みにくいために、間違って食べ物や唾が肺に入ったら肺炎を起こすと。

 間接の死因というか大本の原因は肝不全。とはいえ、肝臓自体がめっちゃくちゃ悪くなっていたのかといえば、そうでもなかった。数値は悪いけど致命的でもなかった。確かに腹水やら胸水やらたまってたし、足が豚足みたいにぱんぱんにむくんでたけど。でも黄疸にはなってなかったんだよね。最初の入院の前の時の方が顔が黄色くって、今回よりずっと肝臓が悪そうに見えた。

 ともかくダンナの皮膚は黄色くなくて青白くもなくて、バラ色の頬でもなかったけど、健康な人とそれほど変わらない顔色だった。それは死んでからも一緒。お葬式に来てくれた人がみんな言ってたけど、本当に眠ってるみたいで、今にも起きそうな感じだった。

 看護師さんも納棺師さんも、顔にほとんどメイクしなかった。病院では保湿液を塗ってもらった(塗らなくても、看護師さんたちがうらやむぐらいお肌がつやつやで、しかも毛穴がひらいてなかった)けど

 病院では看護師さんがシャンプーをして、夫が愛用している最新のシェーバーを使ってひげをそってくれた。呼吸器つけてたから、なかなかひげがそれなかったもんね。つながった眉毛はダンナらしいということで剃らなかったんだけど、納棺師さんはきれいにそってくれてた。

 納棺師さんが来たとき、ダンナのおでこが赤くなってた。それは前日にはなかったもの。これは何だろうと納棺師さんに聞いたところ、鬱血ではないかとのことだった。

 鬱血って下になった方にたまるのでは……ってつい考えてしまうのは海外ミステリーの読み過ぎなのか、それともCSIのせいなのか。

 たぶんすぐに消えるだろうとはいってたけれど、鬱血したおでこはメイクできれいに隠してもらった。

 いやしかし、夫の場合は病死でしかもまあまあ若くて、急変してから亡くなるまでが1週間ほどだったら元気な時とさほどかわらない感じだったのだけれど、長患いで年を取ってとか、事故とかだったら納棺師さんの仕事って大変なんだろうな。


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